読書日誌。

読んだ本の心に残った文などを書き留めています。

「人間関係に自信がつくクスリ」大原健士郎

人間関係に自信がつくクスリ―「森田式健康法」ノート 自分をよく生かす心理学人間関係に自信がつくクスリ―「森田式健康法」ノート 自分をよく生かす心理学
(1996/10)
大原 健士郎

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読んだことすら忘れていたけど、
当時の読書ノートを見たらあれこれメモってあった。

森田療法について知りたくて読んだのだった
と思い出した。

振り払おうとすればするほど、ますますそれにとらわれて、
悩みはさらに大きなものになってくる。
自分で自分の心身の変化に怯え、
おびえることで心身の変化はさらに大きくなり、
恐怖感がつのる…といった悪循環が形成されるのである。
この悪循環をどこかで断ち切る必要がある。
つまり、「死の恐怖」という精神的エネルギーを「生の欲望」という
精神的エネルギーに方向転換してやる必要があるのだ。
もともとこの二つの精神的エネルギーは性質や強さは同じものである。
ただ、方向が違っているだけである。… 
この治療は、気分(症状)はいじらず、さからわず、
あるがままに受け入れ、
やるべきことを行動本位・目的本位にやるということである。

これは高良武久先生の言葉の引用のよう

相手に感謝しているという気持ちがあれば、
考えているだけでなく態度で示さなくちゃ駄目だ。
他人が何を考えているかを知ることはできない。
形になってはじめて相手の心を推察することができる。

神経症の人は幼い頃から与えられることに慣れているので、
青年期になってもそれを期待している。… 
自分の要求が満たされないと反省はしないで、
自分と関わりの深い人たちのせいにして攻撃を加えたり、
恨んだりし始める。ひとつひとつの症状を取り上げ、
「これさえなければ誰にも負けないのに」とこぼす。
… 自分をかわいそうがって、自分のためだけに泣いている。
とにかく「ひがみ根性」が強いのである。

辛いからといって泣いていても何も生まれてこない。
周囲の人たちが同情してくれると多少悩みはやわらぐが、
泣きつづけていると、周囲の人たちも次から次へと遠ざかってしまう。
ふと気がつくと自分だけが泣いているということになる。