読書日誌。

読んだ本の心に残った文などを書き留めています。

「ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ」

 

 

睡眠も神経のピリピリとした状態からあなたを連れ出してくれるが、睡眠中の脳は覚醒時とは別の興奮状態にあることがわかっている。… 瞑想状態では、意識は覚醒したままで、とても深い休息を得ることができる。瞑想をする人は、長期的な神経の高ぶりを示しにくいといった研究報告もある(瞑想中、血液中のコルチゾールは減少する)。

リンダ・シルバーマンは、「賢い子供であればあるほど内向的である」と発見した。…彼らはある意味でとても柔軟性があるので、必要とあれば、見知らぬ人に会ったり、友達の輪に入っていくなど、外交的な子供のような行動を取ることもできる。内向的な人の持つ柔軟性や多様性は、中年期を過ぎたころから特に重要になってくる。人生も後半にさしかかると、どんな人にとっても自己内省が必要になってくるのだが、内向的な人はより優雅に成熟していくようだ。

「もっと明るくなれば」という余計なおせっかいは無視しよう。社交のための社交は他の人に任せて、自分の得意分野を大切にしよう。おしゃべりが得意でないなら、自分の静かさを誇りに思おう。逆に、気分が変わって外交的な自分が現れたら、多少ぎこちなかったり、ばかばかしく思えても、やりたいままにやらせてみることも大切だ。

 

 

社会的スキルを学ぶ

このアプローチは効果的だし、一見HSP向けのように見えるが、実はちょっと問題がある。「恥ずかしがり屋を治す」ことや「あなたの症候群を克服する」ことについて書かれており、HSPのポジティブな面を見逃していることが多く、あなたは自分に欠陥があるかのような気持ちにさせられてしまうだろう。

いずれにしろ、これらの本や講座は、人口の3/4を占める外向的な人向けなので、内向的なHSPが鵜呑みにする必要はない。あなたにはもともと、真剣に話したり、じっくり耳を傾けたり、深い考えが起こるような間を相手に与える、などのスキルが身にそなわっているのだから。

 

自信のなさはHSPの弱点とされるものである。だから、「もっと自信を持ちなさい」とまわりの人はあなたに言うのだ。もちろん、そんなに簡単に自信を持てるわけがないので、さらに自信を失うことになる。「もっと自信を持とう」と自分にハッパをかけることはあまり役に立たない。まず「神経の高ぶりすぎ」を抑え、「自分の内向的なスタイルを評価する」ほうがずっと効果的だと思う。

 

自分の身を守るために、何が起こっているか知るために、そして味方を得るために、必要なのは、ペルソナを引っ張り出してかぶり、「職場の人たちとおしゃべりすること」だったのだ。

「職場から自宅へ直帰」というスタイルは、まわりの人に彼女から拒絶されているという印象を与えていたようだ。上司は味方のいない彼女をいじめの標的にするのがいちばん得策だと思ったらしい。

HSPがよくやることなのだが、上司の「影」にまったく気づかなかったということである。上司の立場にある人は「自分を守り、親切にしてくれる人」だとしか思っていなかった。